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病院内に図書室設置進む

病院内に図書室設置進む 情報得て患者も治療参加 NPOが蔵書や改装費を提供

 自分の病が気がかりでも、医師に詳しく聞くことを遠慮する人が日本ではまだ少なくない。だが、患者本人が病状を把握することは治療には大切。そこで東京の特定非営利活動法人(NPO)が患者向けの院内図書室設置を進めている。「安心感のある情報を得られる」と評価が高く、普及に期待がかかる。(柳原一哉)
 このNPOは「医療の質に関する研究会」(東京都千代田区)。聖路加国際病院理事長の日野原重明さんが理事長を務める。昨春から「患者図書室プロジェクト-みんなの医療情報AからZまで」として、病院図書室設置する運動を始めた。
 患者が利用しやすい部屋を院内に確保できることなどを条件に公募し、昭和大学病院(品川区)や河北総合病院(杉並区)など5病院に開設。さらに来年までに埼玉医大国際医療センター(埼玉県日高市)など10病院にも開く予定だ。
 狙いは、患者が自分の病気や治療について理解を深め、医師ら医療従事者たちと十分なコミュニケーションをとりながら、医療に積極参加するのを支援することだ。図書室蔵書はそのための情報源となる。
 図書室には、信頼性の高い書籍を同会が選定し、手に取りやすいよう疾患ごとに棚に並べた。娯楽の類は置かないが、入院患者がくつろいだ雰囲気で利用できるよう、院内にありながら住居のような落ち着いた内装にしている。各図書室で毎日30~40人が利用し、その場で読んだり借り出したりしているという。

 昭和大病院の患者図書室は焦げ茶と白で統一したシックな内装で、名付けて「健康の森」。男性患者(48)は「副鼻腔(ふくびくう)炎の手術で入院した。初経験だから不安があり、自分の病気を知っておきたいと考え、本を探しに来た」という。
 また「書店に行ってもどの本が役立つのかわからない。でも(選ばれた本が並ぶ)患者図書室なら安心して本を読める」(30代女性)などの評価も寄せられている。
 病院にとっても、利点がある。「図書室活用によって診療に関する説明の質と効率の向上が期待でき、インフォームドコンセント(十分な説明と同意)に役立つ」と、同会の前浜隆広さんは意義を強調する。
 「図書室の本であらかじめ知識を得ておき、限られた診察時間内に医師と中身の濃い話ができた」(50代女性)という声も出ていることから、すでに設置した病院では研究的な試みも進む。患者が参考情報を入手しやすいよう、医師や看護師が診察時に、患者の病気に関する本が図書室にあることを紹介するメモを手渡しているのだ。
 昭和大病院ではさらに、薬剤師による服薬指導の際も、患者図書室を活用する取り組みも行っている。例えば、血液を固まりにくくする薬剤は重大な副作用を避けるために他の薬との併用に注意が必要。そこで、この薬に関する本があることを患者に知らせ、図書室へ誘導する。同病院では患者へのアンケートも行って、患者図書室が医療にどう貢献したかを検証し、評価する計画だ。

 同会は今年も患者図書室開設の全国公募を行い、10病院程度を選定する。病院側は部屋を用意するだけで、蔵書をはじめ内装費用や調度品まで同会が提供する。平成24年までプロジェクトを続け、最終的に50病院まで増やす方針という。
                   ◇
 ■医師と「中身の濃い話」可能に
 厚生労働省「診療に関する情報提供等の在り方に関する検討会」の報告書は、「患者と医療従事者が情報を共有していくことで、一緒に病気の克服を図る患者参加型の医療が実現できる」と結論している。
 医療問題に詳しい東京文化短期大学の中原英臣学長は「日本の医療現場でのインフォームドコンセントは、医師が患者に病気について一方的に教えてしまいがちだ。患者は患者図書室を無料で手軽に利用し、自らの病気について知ることができるようになれば、充実したインフォームドコンセントが実現できるだろう」と評価する。
 医療の質に関する研究会の取り組みは、こうした議論の方向に沿ったものといえ、患者図書室開設は加速していきそうだ。

病院内に図書室設置進む 情報得て患者も治療参加 NPOが蔵書や改装費を提供

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