天引き延期振込書気付かず 後期高齢者また大混乱より天引き延期振込書気付かず 後期高齢者また大混乱
四月からスタートした後期高齢者医療制度で、保険料の年金からの天引きを十月十五日から始める東京の十四特別区で、高齢者の問い合わせが殺到する騒ぎになっている。天引きが始まるまでは金融機関で振り込む必要があったが、高齢者がそれを理解できず、未払い分の督促状が送付されたためだ。送られた督促状はうち十区だけでも延べ約七万通に上る。
さいたま市や埼玉県川越市など、年金天引きを延期した首都圏を中心とした市町村では同様の混乱が起きている。
十四区は、保険料の確定を待って天引きすることにしたため、四月からの天引きを見合わせた。最初の七−九月分は金融機関での振り込みで納付することにし、納付書を高齢者に発送した。
しかし、国民健康保険と同様の口座振替と勘違いしたり、既に年金から天引きされていると思い込んだりして、納付しないままでいた高齢者が大勢いるとみられる。
区職員は「いろいろな書類が送られてきて、納付書に気付かなかった人が多い」と話す。督促状には「財産の差し押さえもあり得る」と書かれており、驚いた高齢者もいる。
九月末に約六千二百人に督促状を送った目黒区では、十月に入って苦情が殺到し、電話は鳴りっぱなしの状況だ。窓口の待ち時間は最高で三十分を超える。問い合わせに訪れた木原俊次さん(76)は「納付書なんて見た覚えがない」と怒りをあらわに。清水ふみさん(80)は「口座から引き落とされていると思っていた。払い方が変わるのなら、分かりやすい書類を送ってほしい」と憤る。
港区でも全体の約二割に当たる約三千六百人に送ったところ、連日、約五百件の電話が鳴った。葛飾区では、窓口は最高四十人待ち。品川区は六日に予定していた督促状の送付を急きょ見合わせ、「未納のお知らせ」に変更することを検討中。杉並や板橋、北区でも督促状の送付を遅らせた。
各区は次の督促状送付や今月十五日の初の天引きを控え、「再び問い合わせが増えるのでは」と悲鳴を上げている。





