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「反復」が生む効果で暑さ忘れる

「反復」が生む効果で暑さ忘れる 草間彌生展と長沢秀之展

 きつい残暑だ。消夏剤としておすすめしたいのが、次の2個展。現れ方は全く異なるが、ともに「反復」が生む効果に、一時暑さ忘れることができよう。

 ひとつは「草間彌生展」。日本の美術界のトップランナーの一人である草間の、近作シリーズ「愛はとこしえ」から38点を選んだ。今年公開されたドキュメンタリー映画「≒(ニアイコール) 草間彌生 わたし大好き」の中で、制作過程が紹介された連作だ。

 すべて大キャンバスにマーカーペンで描いた絵画。華々しくも明快な色彩の多用で知られる作者には珍しく、すべてモノクロだが意外な豊かさを持つ。女性の横顔や、目、鼻、口などの輪郭を、繰り返し連ねて描く作品が多い。虫のような形や波形も加えて「反復線」で埋め尽くした画面にはうねりが生じ、無限感も漂う。見る者もまた、無限を構成する素粒子となる感覚が味わえる。

 さらに「長沢秀之展」。1947年生まれの長沢は、自然の再現描写というより、目の仕組みと外界の関係を探るような「風景」シリーズで知られる。「風景からフウケイへ」と題する今展もその延長上にあり、79年以降の作品78点で構成。近作の油彩を核とするが、初公開の小品40点も添える。

 写真撮影のピント合わせ操作の途中で見える像を、絵画として描く、と言ったらイメージしやすいだろうか。ぼんやりした色の固まりがあるかと思うと、エッジも筆跡も鮮やかな描線や形もある。新作「皮膜」の3連作もその例。濃淡こそ違え、それぞれぼんやりした円形の上に、はっきりした小円群を繰り返し置く。その斑点が、画面内の疑似空間の層=「奥行き」を感じさせる。

 ほかに、数枚の組み物で、コドモの姿を対象に「広角」からズームのように迫る作品などで、遠近感や、「拡大/縮小」の概念に揺さぶりをかける。モザイク状に分解した画面もあり、デジタル全盛時代における、「見ること」の仕組みも問う。これも「反復」がなせる業だろう。(田中三蔵)

   ◇

 草間展は22日まで、東京都中央区勝どき2の8の19、オオタファインアーツ。日曜、月曜休み。長沢展は9月7日まで、埼玉県川越市郭町2の30の1、川越市立美術館。月曜休み。

「反復」が生む効果で暑さ忘れる 草間彌生展と長沢秀之展より



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