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メッキ、蒸着に次ぐ位置付けへ 銀鏡塗装の課題と今後
トピックス メッキ、蒸着に次ぐ位置付けへ 銀鏡塗装の課題と今後

銀鏡塗装に関心が集まっている。これは銀の還元反応を塗装に応用することでメッキのような銀鏡仕上げが可能になるというもの。蒸着メッキ加工に比べて比較的設備や作業が容易な塗装で金属調意匠が得られるのが大きな特徴となっている。加えてカラークリヤーを塗ることでカラーバリエーションも豊富になり、パチンコなどの遊戯関連や看板、ディスプレイなどで採用が目立ってきた。銀鏡塗装での実績を重ねる企業の動向をレポートする。

量産ラインでの実績 恵亜工業
恵亜工業(本社・埼玉県坂戸市、社長・櫻井晃氏)は国内に数社しかない、量産できる銀鏡塗装ライン工場を持つ企業の1つだ。同社では専用のプライマー・銀鏡薬剤・トップコートを使用したオリジナルシステムとして仕様を組んでいる。工程は、脱脂―プライマー塗装―乾燥―活性剤―水洗い―銀鏡塗装―水洗い―乾燥、その後に上塗り塗装となる。



銀鏡塗装ではA液とB液を2頭ガンの先端で混合させることで、化学反応が起こり銀を析出させて銀鏡膜を形成する。これまでに遊戯関連製品やディスプレイ棚などを受注し、「量産実績はついている」(取締役工場長・有元宏之氏)状況だ。
ただ、2006年春に専用ラインを新設した当初は品質の安定に苦労したという。有元氏は「開発当初は銀の安定性が難しく、ムラや黄変といった問題が発生した。しかし、温度、湿度などライン管理でそういった問題はクリアできている」との見方を示す。



そんな中、今一番のネックとなっているのが耐食性のレベルだ。銀塗膜は数ミクロンの薄膜のため耐食性レベルに課題は残ってしまう。特に屋外での使用を考えると傷箇所から変色する問題がでてくる。それに対して規格の厳しいメーカーからはメッキ同等の耐食性が求められるため、塗膜性能の向上が課題となっている。
また、有元氏は銀鏡塗装マーケットの拡大を阻む問題として、かつての"イメージ"が大きいという。「以前、銀鏡塗装にメーカーが関心を持ったとき、黄変するといった問題が発生し量産化ができなかった。メーカーにはいまだにそのイメージが強い。今の銀鏡塗膜の性能は向上しているが、そのとき付いたイメージを払拭することは難しい」と指摘する。



同社は同じ金属調意匠性を持つメッキ蒸着に比べて優位性を示し、需要拡大を図っている。例えば、ワークサイズへの対応力。基材が大物であっても塗装であれば対応が可能な上、形状が複雑な場合でも小回りが利き優位性が出てくる。更に銀鏡塗装は薄い膜なため透過性を付与できるといった機能面でも優れている。活性剤やプライマーなどの改良を加えて改善を図り需要拡大を図っていく意向だ。



材料販売をメインに展開 表面化工研究所
表面化工研究所(本社・東京都千代田区、代表取締役・橋本智氏)は銀鏡塗装システム「Metalize Finishing System(MFS)」を開発、販売を行っている。手吹きのユニットやラインでの販売も行っているが、プライマー、銀液、表面処理剤、トップコートなどの材料販売をメインに展開している。



2003年頃から本格販売をスタートさせ、看板、家電製品、オートアフターパーツなどで採用されている。工程としては、専用のアンダーコート後に銀鏡処理を行う。銀鏡処理は純水洗―表面調整―純水洗―(エアーブロー)―(純水洗)―MFS処理(銀鏡塗装)―純水洗―エアーブローという流れ。その後にトップコートを塗装する。MFS処理は反応液と還元液を専用塗布機にセットし、2液空中混合塗布し、銀鏡膜を形成させる。
塗膜性能はサンシャインウエザオメーター2,000時間の耐候性を持ち、現在のところ屋外暴露は5年間問題ないという。また、耐熱性としては150℃で4時間はクリアしており、200℃クリアに向けて改良を続けている。



橋本智社長はマーケットに関して「銀鏡塗装は金属表面処理法として、メッキ、蒸着に続く3つ目に入ってくる。企業でも工業化に向けて関心は高い」との見方を示している。今後は環境問題の面からメッキに課題が出ていたり、蒸着設備投資にかかるコスト高であったりして、銀鏡塗装に対する期待は大きくなるという。そのため、耐熱性や耐食性の向上をポイントに挙げて改良を進めている。
そうした中でも同社は慎重に展開を進めていく意向だ。「事業展開としてはメーカーとともに開発を進めていくつもり。銀鏡塗装にスペックが適していればやりましょうというスタンス。"何でもできる"というアピールはしない」として、求められる要求事項と性能を見極めながら事業を行っていく。



塗装でメッキや蒸着と同等の意匠ができるということで銀鏡塗装の関心は高まっているが、1990年頃と見られるかつての銀鏡塗装に対する負のイメージが付きまとっているのも現実だ。品質は上がっているが、メーカー側からすればそのときのイメージが強いため、銀鏡塗膜に対する性能要求がますます厳しくなっている。一方、手吹きユニットで汎用的に展開を進め、オートアフターマーケットやディスプレイなどで需要の顕在化を行っている動きもある。家電・自動車分野など大きな潜在需要が予想されるマーケットで、量産化における耐食性や耐熱性など要求基準をクリアできれば一気にマーケットが広がる可能性が出ている。

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テーマ:ローカルネタ
ジャンル:ニュース
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